人前に立つとどうしても緊張して、どもったり、滑舌が悪くなったり・・・
「賢い」だけじゃやっていけない。
「宝のような知識や情報」を持っていても、それが子供に伝わらなければ、まさに「宝の持ち腐れ」。せっかく自分がこれまで勉強したり経験した「宝」を子供たちに正確に伝えるためには、「話し方」が「鍵」!!
逆に「話し方」が上手な先生になれれば、些細な情報や話にも、子供は興味津々に!
たとえ「今」人前で話すことが苦手でも、ば数を踏むごとに慣れていきますし、ポイントさえ抑えて意識してやれば、すぐ上達させる事ができる教員の大切な技術です!
話し方チェックリスト
いくつ当てはまるでしょうか?

9項目挙げてみましたが、何項目当てはまりましたか??
自分ではちゃんとできているつもりでも、映像で見てみたら、めっちゃ「えー」ばっかり言ってる!とか。
一つ一つの項目を見れば、それほど難しいことでないように感じますが、9項目全部となるとこれが結構難しい。意識してトレーニングする必要がありますね。
自分が教員だった頃、初任者研修の授業発表を終えて、自分の授業ビデオを見てチェックした時にチェックできた項目は「3項目」。
大学卒業して1年後の時の自分ですね。「あれ、結構口調きついなあ」「めっちゃ早口やん、板書追いつくわけないわ」みたいな感じで、かなりショックを受けたのを覚えています。
毎日授業に持っていくセットの中に、このチェックリストが見えるようにして持ち歩きました。
チラッとこの紙が目に入るだけでも、意識して授業に臨むことができますよ。スクリーンショットして、こそっと忍ばせておいてください。1年後には同僚と差をつける事ができるかも!
では、具体的に、「話すスキル」を上げるためのオススメの方法を紹介!
「話し方」上手になるために
1 チェックリストを参考に、一つずつこなしていく
一番手っ取り早いのは、さっき上で言ったように、「チェックリスト」を参考に、毎日授業すること。
意識して授業するのと、何も考えずに授業するのでは大違い。
9項目全てをやるのは神業。なので「今日は、話すスピード意識してみよー」とか「今日は活動がメインの内容だから、短く要点だけを話そう」とか。自分なりに課題を作って取り組むと効果抜群!
さらに、「話す力」をアップするために、自分の授業を「動画」で撮ってみましょう!おそらく学校の研修の一環で、公開授業があると思いますが、それとは別に自分の「話し方」を動画にとってみる。(あからさまにカメラを準備して授業すると、〇〇先生すごい熱心で頑張ってる!!って思ってもらえるかも笑笑 良し悪しですが)
そして、撮った動画を見ながら、またチェックリストを参考に一つ一つクリアしていくと、確実に進歩できます。
ポイント
・今すぐに全項目クリアできる必要はない
・定期的にチェックする
先輩の先生の中には、ものすっごく話が上手な人もいれば、「ん?この人何が言いたいの?」みたいな人も。変な癖がついてしまう前に、一つ一つ上手になればよし!
2 1時間の授業で話す内容を全て文字に起こす
次の方法は、めっちゃめちゃ大変だけど、一度はやってほしいめっちゃオススメの方法。
「授業で話す予定の言葉を全て文字に起こす」方法。えぐいでしょ。笑
自分も教員2年目の時に一度だけ実践しました。丁度その年に研究授業発表に指名されたのをきっかけに、一念発起して「やってみよう!」とトライ。
きついです。かなりのボリュームのきつさ。
でも全部文字に起こしてみて、50分に収まるように調整して、さらにより適切な表現に変えて・・・ってやると、すんごい話し方は変わる。
メリット
・文章を読んで、子供目線に立って考え直す事ができる。
・無駄な言葉を省いたり、適切な接続詞で文を繋ぐ事ができる。
・自分の、話し方の癖を見つけ修正する事ができる。
たった一回の実戦で、授業3年分くらいあるんじゃないかくらいの感覚。で、その後の自分の授業での言葉遣いとか、間の取り方は変わったなって、自分でも感じられるようになりました。
3 「導入」授業始めの言葉を工夫する
これはもう、当たり前の中の当たり前ですね。導入5分で子供の心を掴め。よく言われる事ですが、奥深い事です。
「今から○○についての授業をします」「前回○○について勉強しました、今日はこの続きから進めていきましょう」
なんとなーく、こんな感じで授業を始めてしまうこと、多くありませんか?ありますよね。だって、こういう始め方をしても。「授業は成立」するんですから。でも、変えましょう!「いい導入」にするだけで、「成立する授業」から「楽しく自主的な授業」に変わります。
簡単にできる導入の工夫
- 「動画」を流す
- 「写真」を見せる
- 先生の体験談を語る
- 問いから入る
動画や写真、実物といった子供の「視覚」に訴える活動はめっちゃ有効的。今やYoutubeもありますし。
特にオススメなのは「NHK for School」。
小中高特別支援に渡って、かなりの量の動画コンテンツが入っているので、使わない手はないですよ!
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4 教師が話す時間が「短い」方が「良い」授業(学習定着率ピラミッド)
- 教師がたくさん話す授業→「授業した!」という達成感がある
- 子供がたくさん話す授業→「物足りない」と感じる
不思議なことに、たくさん話せば話すほど、「今日は授業頑張ったぞ!」っていう達成感があるんです。でもその気持ちとは反比例して、子供たちは、「今日の授業意味わからんかったわ・・」ってなる。
口で伝える情報は本当に「必要最小限の言葉」。あとは、子供達同士の活動の中や個々で声かけをしていく。
「学習定着率ピラミッド」というものがあります。

学習活動において、下の活動を行うほど、子供の知識の定着率が大幅に上がるということです。ピラミッドの一番上、「聞く」。
先生の話を聞いている子供は、5%しか頭に残っていません。話し合い活動を取り入れれば、50%定着します。
「授業頑張ったー!!」っていう先生の満足感か、「授業の内容理解できたー!」っていう子供の達成感。後者の方がいいですよね。
「いかに授業中に話をしないか」にこだわって授業してもいいかもしれませんよ。
「話し方」上達オススメの本
1 「1分で話せ」伊藤羊一
図が多く、ものすごく読みやすい本です。いかにシンプルにわかりやすく伝えるか、その手法が満載。
2 人は話し方が9割
本屋さんの店頭で見かけない日はないっていうくらい、長期間にわたって積んであった、言わずと知れた「人は話し方が9割」。
短い時間で、短い言葉で人の心に言葉を届ける、そんな内容が凝縮。
3 「本日は、お日柄もよく」原田マハ
「ビジネス系の本はどうしても苦手!」という方は、こちらの原田マハさんの小説「本日は、お日柄もよく」がオススメ。
「スピーチライター」という職業に焦点を当て、人前で話す事が苦手な主人公が、話のプロに弟子入りし、成長していく話。その話の中で出てくる、「話の極意十箇条」は今すぐに、自分たちで実践できるもの。自分と照らし合わせながら読み進める事ができますよ。
人を惹きつける話し方:ジュリアン・トレジャー
この人の話はすごく面白いです。声の出し方や質、相手の注意を引く話し方などがものすごくわかりやすい。日本語字幕もついているので心配入りません。
2014年にアップされたこの動画、今でもTEDシリーズの再生回数トップ10に入っているほど人気の動画です。一番手軽に、しかもものすごい内容のものが学べますよ。
まとめ
同じ内容を、同じ言葉で授業をしても、「話し方」が違えば、子供の集中力や興味関心の度合いは、天と地ほど違いました。
教員の命である「授業」。これを極めていくには欠かせない力だと思います。
色々試しながら、自分らしさが発揮できる「話し方」を見つけましょう。
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