「コーチング」を意識して指導すると、どんな効果が見えてくるんだろう??
従来の「指示命令型」の指導とは違って、「質問・引き出し型」の指導法と言われる「コーチング」。(「コーチング」の詳細については、「【教員向け】子供たちの「生きる力」を育む「コーチング」とは?(基本的な考え方)」を参考に。)
その「コーチング」を意識した指導をすると、子供にとってどんな「メリット」があるのか、今回は「コーチング」について、少し掘り下げたものをお伝えしたいと思います!
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「コーチング」の効果(メリット)
「コーチング」をすることの一番のメリットは何?
一番のメリットを一言で言うと、「コーチングすると、長所が伸びる」。
でしょうか。その子供が元々持っている「良さ」がグングン伸びてくる。
子供の「良さ」が伸びるって具体的にどんな状態になること??
具体的に言うと次の6つが挙げられます。
子供の成長って?
- 人間関係が向上する
- 魅力・才能がわかり、引き出すことができる
- 周囲に流されない
- コミュニケーションが円滑になる
- 励ましたり、元気付けたりすることが上手になる
- 見抜く力・現状把握力・問題解決能力が増す
「一人の人間として、自分の考えをしっかり持って、周囲の状況を判断した上で、自分なりに正しい行動を取る力」が増す、それが「コーチング」による効果と言えます。
「コーチング」の最終目標である、「子供の持つ可能性を最大限発揮させる」、そのために子供を「認め」「励まし」「褒め」「導い」ていく。
こうして上の6つの「力」が子供に備わっていく中で、子供は「世代を超えたコミュケーションをとる力」が育まれます。
子供は社会に出た瞬間、急に何十歳も離れた異年齢の人と関わっていかなくてはいけない。
コーチング」を取り入れた指導をすることで、そんな人と、しっかり向き合う力、関わる力を磨くことができるというわけです。
子供に「世代を超えたコミュケーションをとる力」を育ませるために、具体的にどんなことを意識すればいいの??
そうですね。では、次に「コーチング」を行うにあたって必要な条件をまとめましょう!
「コーチング」に必要な条件
「コーチング」を意識した指導を行うにあたって、欠かせないことが2つ。それは
コーチングに必要な条件
- 「積極的傾聴」
- 「共感的理解」
それがこの2つ。
漢字5文字でわかりにくいな!!
あれ、でも「カウンセリング」と似てる??
そうなんです。実は「カウンセリング」と「コーチング」はかなりの部分で共通しています。次の図を見てください。
先ほど、必要不可欠だと言った「積極的傾聴」と「共感的理解」は、「カウンセリング」にも「コーチング」にも共通すること。
違うのは、「カウンセリング」が、相手が本心や核心に気づくまでひたすら待つ、「受動的」な姿勢なのに対し、「コーチング」は、「相手の気づきを引き出す」という「能動的」な姿勢だということ。(※「カウンセリング」が能動的な場合もあります)
つまり、「コーチング」の指導には、「積極的傾聴」「共感的理解」に加え、こちらから相手の本心や核心、考えを引き出すためのアプローチが必要ということ。
「コーチング」に「能動的」な姿勢が必要なのはわかった!
じゃあ、どうすれば子供の考えを引き出せるの??
そう、能動的に関わればいいってもんじゃありませんね。
コーチングは、「自分と相手の確かな関係」「相手の心理状態」「自分の心理状態」に大きく左右されますから。コーチングができる「条件」と「手順」を見ていきましょう。
子供の「気づき」を引き出す5つの条件
「コーチング」を行う前に、まずは「自分」の状態、心持ちを確認!次の5つ(ちょっと曖昧なところもあるけどチェックしてみましょう!
自分の状態をチェック!
- 自分の感情の状態を理解している
- 自分がリラックスしている
- 相手の考えをクリヤーにできる
- 相手の感情に共感することができる
- 相手の意見を承認し、否定・批判しない
「今の自分自身の感情はどうですか?」「相手に寄り添える余裕がありますか?」「どんな意見が交わされても落ち着いて対処できますか?」
自分自身に質問してみましょう。「大丈夫!」と思えたら、「コーチング」開始!!
いや、もうちょっと待ってください。
①②に関しては、子供の状態にも当てはまりますよね。子供の心が不安定なら、うまく行かないかもしれない。「子供の心は落ち着いていますか?」「心ここにあらず状態じゃないですか?」
それもOK!子供との関係づくりもOK!そうなったら準備完了。この準備がものすごく大切な部分です。
「コーチング」の具体的な手順
さあ、「コーチング」を行う準備が整いました!
じゃあ具体的にどのように「実践」していくのか。その手順を細かくまとめました。
「コーチング」の手順
- 相手をよく「観察」する
- 相手の言いたいことを積極的に「傾聴」する
- 求めていること「(目的)を理解」する
- 「成長するポイント」をつかむ
- 「質問」し、問題点や成長するポイントを気付かせる
- 具体的な「行動計画」を立てる
- 行動計画を実施する「意思」を確認する
コーチングのスタートは「観察」それから「傾聴」です。相手のことを知らないと始まりません。そこから「ゴール地点」を定め、そこに向かって子供を導く。こうやって文字で書けば、簡単なんですが、実際に子どもと対峙すると、まあ一筋縄ではいかないですよね笑
子供自身が「変わろう!」と思って、具体的な行動に移せるようなることが、大切なので、時間をかけながら関わり続ける必要がありますね。
こんな感じで、⑦まで連れていくのが「コーチング」です。
まとめ(3Dの法則)
今回は、「コーチング」の具体的な実践、それから効果についてまとめました。時間はかかりますが、これだけ関わり続けた子供の成長は楽しみにもなります。
最後に「3Dの法則」というものを紹介してまとめとします。
3Dの法則
・「どこから」 :自分の現状を把握する
・「どこへ」 :目標を明確にする
・「どのように」:行動計画を立てる
人の成長に欠かせないプロセスが「3Dの法則」。そのための「指摘」。これが「コーチング」です。
先生のその一言で、子供は変わりますよ。
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