未来の教育はどうなっているんだろう?
という本にその概要が語られていました。教員は?子供は?教育制度は?この先10年で大きく変わるかもしれません。
1 アンドロイド教師の登場!

「アンドロイド教師」というと、人型ロボットが教壇に立って、必要な知識を授ける場面が思い浮かぶかもしれませんが、そうではありません。本書において、
子供たちに教育的アプリやゲームの搭載されたノートパソコンさえ与えれば、自分で読み書きを学び、それと同時にインターネットの使い方も学習する。
MITメディアラボ創設者ニコラス・ネグロポンテ『2030年すべてが「加速」する世界に備えよ』
この考えのもと研究を重ね、子供達が高い探究心や、発見能力を持つことを証明しています。
全ての子供達に(大人にも)独学用のソフトウェアがインストールされた、PCやタブレットが手渡される時代がくれば、個人の疑問や興味に応じて、自主的に学習できる仕組みが整うかもしれません。現在のような一斉教育の形は変わっているでしょう。
全員のやる気アップ!
一人の教師が教室いっぱいの生徒を教えるという仕組みは、2種類のやる気のない生徒を生み出す。ついていけないグループと、退屈するグループだ。
『2030年すべてが「加速」する世界に備えよ』
現在多くの公立学校や大学などで行われている一斉型の授業のデメリット。さらに、テストの結果で生徒の順位や能力を判断するという仕組みが導入されたことで、さらにこの「やる気のない生徒」は広まっていきました。そもそも数百年前に導入されたこの授業スタイルが、現在に当てはまるわけがないんです。
そこで、生徒一人ひとりにカスタマイズされた学習環境を生み出してくれるAI、精神状態や学習状況などあらゆることのサポートをするARという新しい「教育の未来」が、推測されています。
2 AR・VRの活用!
バーチャル空間学習(AR)
学校ではVRによって、子供たちがバーチャルな物体とバーチャルな世界の両方を探究できるようになる。道を歩けばすべての建物の歴史が視野に表示されるようになるなど、ARが新しい学習環境を提供してくれる。
『2030年すべてが「加速」する世界に備えよ』
「AR」=「Augmented reality」=「拡張現実」。一世を風靡した「ポケモンGO」を挙げるとわかりやすいですね。実在の風景の中に、バーチャルな情報を重ねる技術のことです。
ARグラス

具体的には、「ARグラス」という眼鏡を装着しての授業や学習が予想されています。大手企業で言うと「Microsoft」や「Epson」はすでに「ARグラス」や「スマートグラス」を発売。また、「Apple」「Facebook」も、2021年、2022年には参入してくると言われています。2020年代前半に、普及すると考えると、10年後には、一人一台が当たり前になっている可能性もありますね。
織田信長本人が教えてくれる?
AR・VRの技術が整うと、歴史上の偉人にも会えるかもしれません。仮想現実の中で、織田信長に会い、天下統一に向けた考えや家族、部下とのやり取りを、城の中にいるかのように体験できる。単なる「過去の人」「過去の出来事」から、「過去と現在の繋がり」として学ぶことができそうです。
「旅行費用0」・「移動時間0」の世界学習

当たり前になるとされているのが「VR」。VRを使えば教室にいながらにして、世界各国の街並みや要所を、実際のサイズで体感することができるようになります。
実際に、ピラミッドの内部の様子や墓の裏側の些細な傷やマークまでVRで見ることができるような研究も行われました。YoutubeでもVRで検索するとかなりの量がヒットします。
東京科学博物館の取り組み

東京科学博物館のHP上に、展示物の「VR」見学ができるのをご存知ですか?ご存知ない方は下のリンクから覗いてみてください。
VR映像としての鑑賞には専用ゴーグルもしくはメガネが必要ですが、3Dビュー映像はPCやスマートフォンでお楽しめます。
このような感じで、世界各国の観光名所や、文化財と、教室にいながら出会うことができる日が近づいているようです。