教員の数が減ってるって聞くけど、実際どうなの?
教員の数は、現在どのように変遷しているのか、簡単にまとめてみました。
本記事におけるデータは「文部科学省 文部科学統計要覧」を参考にしています。
2030年には6900万人の教師が不足⁉︎
驚きのニュースが舞い込んできました。2020年12月に発売された、イーロンマスクの盟友の著書
2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ /ニュ-ズピックス/ピーター・ディアマンディス
この中に、2030年「未来の教育」が語られていました。その衝撃の内容がこれ。↓
ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の推計では2030年にはなんと6900万人の教師が不足するという。その結果、現在世界で2億6300万人の子供たちが基本教育を受けられていない。
『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』
圧倒的な教員の不足、からの子供が教育を受けられない事態が、現在もそして10年後も襲ってくるというものです。恐ろしい内容でした。
日本の流れはどうなの??
その世界の流れに、日本は当てはまっているのでしょうか?教員数の推移を文科省よりまとめました。
日本の教員の推移(平成元年 〜令和元年)
小学校教員

確かに減ってるけど、、、それ以上に増えつつある?小学校の教員数は一概に「減っている」とは言い難い状況といえます。もちろん平成元年と比較したら、えらい減りようですが。
例えば、特別支援教育の需要の高まりで、生徒一人当たりに対する教員の割合を増やした結果、ここ数年は教員の数が増えているのかもしれません。
中学校教員

減っていますね。
一度平成25年ごろに盛り返したものの、そこから減少の一途をたどっています。
ここ30年でやく4万人もの中学校教員が減ったと考えると。。。先10年を見据えると、さらに差が開くのでしょうか。
高校教員

小学校や中学校に比べると、波が小さいのがわかります。ただ、微妙にではありますが、減少傾向にあるのは明かです。
特別支援学校教員

小学校、中学校、高校の教員の数と、正反対の動きをしているのが「特別支援学校」の教員の数。
平成19年に盲学校や聾学校の教員を特別支援学校の教員として扱い始めたので、この年からのデータとなっています。
特別な支援を必要とする子供の割合が増え続ける限り、特別支援学校の教員の数も増えるでしょう。
総数で見ると横ばいか

「小学校」「中学校」「高校」「特別支援学校」の教員の数を合わせたものの推移です。平成の初めと、点と点で比べると減少していますが、
ここ数年に関してはほぼ「横ばい」と言えるでしょう。
日本の教育はまだ大丈夫?
教員の数だけでいうと、日本はまだ大丈夫のように見えてしまいますが、「平成」という一時代でかなり教員の数に変化が起きています。
令和になり、先10年30年と進むと、やはり世界同様厳しい状況になりそうです。なぜなら、子供の数が減少しているから。
「教師」は「子供」がいないと成り立たない仕事。その子供の数が減ると、「教員」の数が減るのも必然です。
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現在教員として働いている人、これから教員を目指す人。この先数十年の学校現場の状況を予測する必要がありそうです。
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。
今後の日本の教育はどうなっていくのか、世界と戦っていけるのか、チェックし続けたいと思います。